Arktorous & Company 2

勧善懲悪

「具体的」と「抽象的」

解説の構成の仕方としてはよく見るタイプの、「具体的」と「抽象的」の対比実験。

ただし解説なし、例文のみ。

 

☆具体的

 

①電車通学を始めた頃のタケシは、身長にすると足が小さいのを気にしていて、自宅から最寄り駅までのアスファルトの道のりであるとか、電車を降りてから学校までのコンクリートの道のりであるとか、舗装された、街中のある程度の距離を連続で歩くと、足の裏が痛くなってしまうことを日々苦痛に感じていたので、無意識下に歩行時間の短縮を望んだものか、必要以上に早足で歩くのが常だった。

 

②マサシといっしょの記念写真に写った、半ズボンを履いた自身の姿から、自分の脚は世の中の標準より短いかもしれないと感じていたヒロトは、ある日、中距離走では負けてしまう相手とでも、自転車でなら脚の長さの差が直接的には反映されずに互角な競争が可能だと気づいて、以来、どんな近場にでも自転車で出掛け、いつ訪れるかも知れない勝負に向けて、万全に備えることを信条としていた。

 

③ハチロウは、子供用からフリーサイズまで幅広いラインナップが取り揃えられているはずのその店の在庫に、彼のサイズに見合う夏用の帽子がひとつもないと知らされて、ニット帽をかぶることのできる冬以外は、現在の手持ちで唯一サイズの合う、何年も前にM社の通販で手に入れた黒い野球帽に似合う服しか着ないと心に決めたのだそうだ。

 

 

☆抽象的

 

自らの身体的特徴に不便を感じている日本男児は、人知れず工夫をしている。

 

 

※自分で物語を作ると、男の子しか登場させられない件。なんとなくのプロットや設定は思い浮かぶけど、底の浅さを隠しながら、表現的に過不足なく、稚拙な技術を取り繕って、意味不明な箇所を作らないように作文するのがめちゃ難しい。というか、できん。

※この投稿のきっかけは、誰のことを言ったものかもわからない、とある子の「足が小さい」という発言ひとつだったり。